登山やアウトドア用のコンデジとして購入したTG-5のレビューです。
F2.0でTG-4よりも画素数を減らして画質を優先し、タフコンデジの中でも一番の画質といわれるこの機種ですが、それでも普段一眼レフやSONY RX100M3などを使っているとその画質の粗さがどうしても目についてしまいます。
どうにか画質を上げられないか試行錯誤していたところ、JPEGの撮って出しとRAW現像で明らかに違い出てきたのでまとめます。
JPEGそのままとRAWの比較。ダイナミックレンジと解像感が違う
こちらの二枚は同じ写真をRAWとJPEGの同時撮影したものです。設定はPモード。JPEGはもっともよい画質設定。RAWはLigtroomで自動現像したのちに少し明るさをいじったもの。
ISO100 F/2.8 SS 1/250 (35mm換算)焦点距離25mm
左がJPEGの撮って出し、右がRAW現像です。これだけでもダイナミックレンジが違うのがわかります。JPEGのほうは雲が白くつぶれてしまっていますし、手前の影も暗め。
そして、さらに等倍したものがこちら。
葉っぱの細かさが違いまし、樹の肌の質感が違いますね。どうもJPEGはエッジを強く出してノイズを強めに削除している傾向があるようです。
ISO100 F/2.8 SS 1/250 (35mm換算)焦点距離25mm
こちらも左がJPEGの撮って出し、右がRAW現像です。やはり雲の濃淡はRAW現像でないと消えてしまいますね。樹の幹も暗く映っています。
さらに等倍拡大がこちら。枝の細かいところが消えていますし、樹の葉っぱが塗り絵のようにつぶれています。
RAWは現像が面倒とは思うものの、ここまで差が出てしまうようだとJPEGは使いたくなくなりますね。
HDRは使わない。JPEGのためか塗り絵のような写真の仕上がり
登山に行くと明るい空の色と暗めな木々や人のコントラストをきちんととらえようとHDRを使うことが良くありました。TG-5でも同じようにHDRで積極的に撮っていたら、なんと画質が塗り絵!HDRはRAW撮影できないようで、JPEG画像が出てきてしまうのですが、これよりもRAWを現像したほうがきれいになります。
瑞牆山を金峰山側から撮った写真です。
ISO100 F/8 SS 1/160 (35mm換算)焦点距離25mm
等倍拡大がこちら。
うーん。RAW現像はノイズ感があるものの、解像感が高いです。JPEGの撮って出しは、ノイズ除去が効きすぎているのかもうのっぺりな画質です。
ISO100 F/2.8 SS 1/500 (35mm換算)焦点距離25mm
そして等倍拡大。
葉っぱの細かさを見るとJPEG側は塗り絵感があります。
お次は少し暗めな樹林帯です。
ISO100 F/2 SS 1/90 (35mm換算)焦点距離25mm
同じく等倍拡大。
やはりJPEGはつぶれてしまっています。
まとめ
タフデジカメの中では高画質であるTG-5ですが、1/2.3インチのセンサーサイズではなかなかつらいところがあります。特にノイズ感が多めに出てしまうようで、それをごまかすためか強めのエッジ、ノイズ除去が効いており、JPEGの撮って出しだとディテールが消えてしまって塗り絵感のある画質になってしまっています。
ただRAW撮影ができるのでこれを活用するとディテール感も復活。その分ノイズが強めにでしまうのですが、それは現像時に好みに調整で!個人的には多少ノイズが残ってもディテール感があるほうが好きです。