ソフトシェル要・不要論
ソフトシェルは現れた当初から物議をかもすウェアでした。防水でもないし、そこまで暖かくもない。レインウェアやフリースなど他のウェアでカバーできるのに一体なんでこんなものが必要なのだと。確かにそうかもと思いながらも、個人的にはそれなりにあると便利だなと思うことがあります。
個人的にソフトシェルのいいところ
- ストレッチしてそれなりに体にピッタリな感じで着れる。つまりスタイルがいい感じ。肌触りもいい
- 蒸さない。でもベンチレーションがないとやっぱり蒸す。暑い。
- 防風性がばっちりある。これがないと、シェルというよりインサレーションの仲間扱いしてます。
- GoreTexの防水ウェアに比べれば、結構ラフに扱える感じがする。感じがする。。。
くらいでしょうか。この機能ならば、ウィンドシェルと薄手のフリースなどのインサレーションの組み合わせでも実現できますが、あくまで機能的に実現できるであって、てそれなりに不便と感じるポイントがあります。
例えば、ハードシェル、レインウェア
- 基本様々ウェアの上から着ることを想定しているので、一回り大きめ。フィット感がない
- ごわごわ、ペラペラ、ビニール感があって着ていてあまり快適ではない。ごわごわなのは頼もしい気もするけれど。。
- 蒸す。蒸します。透湿性とかおまけです。レインウェアでベンチレーションがいないものはさらに大変。暑い。でも脱ぐと寒い。
- 気軽に洗えないこともないが手入れが面倒と思う。
あとはウィンドシェル
- 風は防ぐけど冷たさは防がないので、冬は頼りない。寒さが貫通してくる。
- ぺらっぺらのレインウェアも同じですが、インサレーションにピッタリ合わせないと対流が起きて暖かい気がしない。耐久性が今一つなものが多い。丈夫なものはソフトシェルに近づく
- ベンチレーションがあるものは少ない
ウィンドシェルやレインウェアは最近の軽量化の風潮のせいか、脇下で開くベンチレーションが無いものが多いので、脱ぎ着の微調整が結局面倒です。風がなくなったり日が差すと一気に暑くなるので、さっと換気したい。ベンチレーションで換気する場合も、下のインサレーションは脇下の通気性の良いものを選んでおく必要もあります。
そのため、それなりに防寒性があり、体にフィットし、ベンチレーションで微調整が簡単、脱ぎ着不要、ばっちり防風(冬は必須)、ラフに扱えるウェアって便利だと思えてきました。またレイヤリングする際は、それぞれのサイズ感も合わせないと、空気の層が無駄に大きいと対流が起こって寒くなってしまいますし、逆にぴちぴちになったりもします。それだったら冬用にピッタリなそういうソフトシェルを用意してもいいんじゃない?という感覚です。
ただソフトシェルといっても防風性は製品によって異なるので、防風性が弱いものはちょっといらないかも。モンベルのノマドジャケットは寒い風が吹いたらひんやり通りました…。涼しいくらいまでの時期ならインサレーション代わりにいいかもしれませんが冬は寒い。換気なら、がばっとベンチレーション開けられる方がうれしい。
マムート Ultimate Hoody
そんなこんなでいいソフトシェルないかなと探していて出会ったのが、Mammut Ultimate Hoodyです。Gore-Tex Wind Stopper仕様。私個人あまり知らなかったのですが、Mammutのロングセラーヒット商品らしいです。
しっかりとベンチレーションがあり、厚みもあって防寒性、耐久性もあります。ソフトシェルは透湿性が高いのが特徴なので、他ではベンチレーションがあるものは多くありませんでした。例えばファイントラックのフロウラップくらいですが、ペラペラ感が強いし着た時の見た目がいけていませんでした。
このMammut Ultimate Hoodyの最大の特長は、がばっと開く脇下のベンチレーション。
脇下から裾まで全部フルオープンにできます。全部開きます。正面のジッパーやポケットを合わせると換気ばっちりです。ここまで潔いものはほかにありません。
あと結構ありがたいのが2wayジッパー
下からも開けることができます。Mammut全般ですがスリムな形が多く腰回りがちょっときつい。その際に、ここと脇のベンチレーションで調整すると楽になりますし、外見もスリムになります。
デメリットを敢えて言うならば、少し重いところ。500g程度でしょうか。今は軽量化された Mammut Ultimate V SO Hoodedも出ていて気になります。
今年の冬の低山、ちょっとした冬山には活躍しました。ベースレイヤとこれで快適。寒そうなときにはパタゴニアのナノエアライトを着込むと、これも透湿性が高いのほとんど脱ぎ着が不要な感じになります。
初夏になってくると、ちょっと暑すぎるので来シーズンまでお休みです。